アノマリーとは投資の世界におけるジンクスとも言える、過去の経験則からくる相場の規則性のことを指しています。
株式や為替FXにおいてもアノマリー現象があり、相場が落ちやすい・上がりやすい時期などマーケットに影響を及ぼす季節性の要因があるため多くのトレーダーが参考にしています。
今回は、激動の仮想通貨市場を生き残る知恵の一つでもある「アノマリー現象を活かしたビットコインFXで勝つための経験則における規則性のある値動き」などについてお伝えしていきたいと思います。
仮想通貨ビットコインはまだまだ歴史が浅く、経験則としての実績が浅く信憑性の低い内容もありますが長期投資の参考として役に立つ内容でもあるため参考にしてみて下さい♪
もくじ
投資におけるアノマリー現象とは
アノマリー現象 | 事例 |
1月効果 | 他の月と比較して収益率が高い傾向 |
4月効果 | 上昇しやすい傾向 |
サマーラリー | 夏にかけて上昇するアノマリー |
夏枯れ相場 | 夏季休暇による金融市場の売買量減少により相場の動きが鈍る現象 |
ハロウィン効果 | 投資収益率が低い傾向にある |
12月の節税相場 | 含み損・含み益の売却月 |
2日新甫(ふつかしんぼ)は荒れる | 月最初の取引日が2日の月は相場が荒れる |
アノマリー現象とは、金融市場で合理的な説明のつかない相場の値動きのことです。金融市場は合理的な需要供給による価格が形成されますが、説明できない変動を「アノマリー」と呼んでいます。(アノマリー=変異性)
上記にもまとめていますが「1月効果・4月効果・サマーラリー・夏枯れ相場・ハロウィン効果・12月節税相場・2日新甫は荒れる」など様々なアノマリーが存在しています。
アノマリー現象は「株式市場・為替市場」などのファンダメンタルズ分析における考え方が主となっていますが、テクニカル分析の場面でも用いられる動向分析の1つです。
2020年来からのビットコイン相場も米国株式市場と似通った値動きをしていることから「仮想通貨にもアノマリーは存在する!」という分析を行うトレーダーも増えてきています。
実際に、ビットコインにおける8月後半から10月までの調整の動きも「アノマリーが起因する調整なのでは」という意見も多く存在しています。
その他にも、米国10年債権の値動きや、ドルインデックスと相反する値動きをすることは定説となっており一つの指標として動向分析において活用されています。
以前からパウエル氏の発表で度々話題に上がっている「テーパリング」も、金融市場の引き締めが開始されることで上値の重い展開が予想されていますが、これも米国10年債権から推測する一種のアノマリーと言えるのかもしれません。
過去12年間のビットコイン動向から見る月別仮想通貨のアノマリー分析検証(2009年~2021年)
年度 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 |
2021年 | 14.37% | 36.41% | 30.11% | -1.78% | -35.38% | -6.09% | 18.63% | 13.42% | -7.02% | 62.67% | |||
2020年 | 29.91% | -8.62% | -24.94% | 34.56% | 9.57% | -3.38% | 24.06% | 2.74% | -7.46% | 28.04% | 42.77% | 46.97% | 174.22% |
2019年 | -7.34% | 11.04% | 7.49% | 29.70% | 60.85% | 26.41% | -6.81% | -4.84% | -13.65% | 10.48% | -17.55% | -4.64% | 91.14% |
2018年 | -25.88% | 0.67% | -32.86% | 33.25% | -18.85% | -14.71% | 20.79% | -9.00% | -5.67% | -4.06% | -36.54% | -8.18% | -101.04% |
2017年 | 0.22% | 23.18% | -9.26% | 25.28% | 70.38% | 7.70% | 16.23% | 64.23% | -7.91% | 47.94% | 54.18% | 39.25% | 331.42% |
2016年 | -13.98% | 17.95% | -4.71% | 7.91% | 17.92% | 26.68% | -7.19% | -7.72% | 5.97% | 14.89% | 6.27% | 29.75% | 93.74% |
2015年 | -31.34% | 16.27% | -3.90% | -3.43% | -2.52% | 14.91% | 7.42% | -19.12% | 2.82% | 31.92% | 21.44% | 13.75% | 48.22% |
2014年 | 16.49% | -38.87% | -22.53% | 0.22% | 40.90% | 1.15% | -7.18% | -18.28% | -19.43% | -12.96% | 10.97% | -15.12% | -64.64% |
2013年 | 51.07% | 63.55% | 178.70% | 49.66% | -7.48% | -24.31% | 8.92% | 32.76% | 0.64% | 48.82% | 470.94% | -33.15% | 840.12% |
2012年 | 16.10% | -11.31% | 0.00% | 0.00% | 4.65% | 29.15% | 39.76% | 8.66% | 22.05% | -9.68% | 12.23% | 7.48% | 119.09% |
2011年 | 73.33% | 65.38% | -8.77% | 346.09% | 149.71% | 84.21% | -17.08% | -38.58% | -37.32% | -36.77% | -8.62% | 58.92% | 630.50% |
2010年 | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 210.99% | 0.00% | 44.09% | 255.08% |
2009年 | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
計 | 122.95% | 175.65% | 109.33% | 521.46% | 289.75% | 141.72% | 97.55% | 24.27% | -66.98% | 329.61% | 556.09% | 179.12% | 2480.52% |
(Bitcoin Monthly Returnより引用)
上記は、2009年~2021年までの仮想通貨ビットコインの月間変動率とグラフ図です。
仮想通貨投資家が季節性の動向分析値として参考にしており、ビットコインアノマリーが意識されている事が確認できる資料でもあります。
これまでの経験則からも「ビットコインを買うなら9月」という株式におけるアノマリー現象と同一見解であり、先々の動向分析においても参考になる指標といえます。
ビットコイン変動率平均から見た仮想通貨の絶好の買い場・売り場の月別早見表
月 | 過去13年の変動率平均 | アノマリー見解 | 買い | 売り |
1月 | 122.95% | 打診買い | ||
2月 | 175.65% | 仕込み | ||
3月 | 109.33% | 買い増し | ||
4月 | 521.46% | 利食い | ||
5月 | 289.75% | 手仕舞い | ||
6月 | 141.72% | 買い場探し | ||
7月 | 97.55% | 打診買い | ||
8月 | 24.27% | 仕込み | ||
9月 | -66.98% | 強い買い | ||
10月 | 329.61% | 下値拾い | ||
11月 | 556.09% | 利食い | ||
12月 | 179.12% | 手仕舞い |
ビットコインが誕生してからの変動率という経験則から見ると「安全な買いポイントになる月が8月・9月」で「売りポイントが4月・5月・11月・12月」とアノマリー的に言えそうです。
売買する上で安全に運用したい場合の購入ポイントの目安にもなるため「ビットコインをいつ買うか悩んでいる投資家」には特に参考にしてもらいたい指標となります。
あくまでも年単位・月単位レベルの中長期投資における売買ポイントであり、デイトレやスキャルピング取引においてはあまり参考にならない指標である点は注意が必要です。
仮想通貨ビットコイン(Bitcoin)アノマリー現象が発生している相場事例4選!
アノマリー事例①仮想通貨ビットコインの上がりやすい時間
(bitbankより引用)
仮想通貨ビットコインの上がりやすい時間は日本時間で「3時・15時」近辺が仕込み時間として適切な時間に相当する結果が出ています。(bitbank調べ)
平均変動率から算出した偏差からビットコインの動きやすい時間帯を抽出したデーターとなっており、統計的に算出された上がりやすい時間であり参考になるタイミングもあるでしょう。
逆に利益確定タイミングに相当する時間が日本時間で「9時・23時」となっています。それぞれの取引スタイルに合わせて参考にしてみて下さい♪
アノマリー事例②仮想通貨の曜日別ボラティリティ|月・土曜日が稼ぎやすい!
(COINTELEGRAPHより引用)
コインテレグラフィーによる分析されたサンプル(2013年4月~2020年1月迄)における特定日の投資累積収益データによると、仮想通貨投資で利益を出しやすい曜日は「月曜日・土曜日」という結果が出ています。
約7年間のビットコイン取引における平均リターン値となるため、アノマリー的にも月曜日・土曜日は利益化しやすい傾向にあると言えそうです。
逆に水曜日は収益率が最も低くなっているため、空売りに適している曜日であるとも言えそうです。
アノマリー事例③暴落しやすいと言われる仮想通貨の魔の水曜日
株価等でよく耳にするジンクスでもある暴落しやすい水曜日を「魔の水曜日」と呼ばれています。実質、水曜日が1週間で一番一番平均リターンが少ない曜日という結果が出ています。
株価では水曜日や木曜日が「魔の〇曜日」と言われますが、仮想通貨市場においても同様のことが言えそうです。
しかし、水曜日・木曜日が変動しやすいということの裏返してでもありアノマリー現象を意識していれば回避どころか利益に繋げられることにもなる点はサンプルユーザーからの教訓として活かしたいところですね!
④仮想通貨ビットコインは月末下がる傾向がある?
仮想通貨ビットコインが月末に下がる傾向があるという話もあるようですが「週足で月末陰線の確率は8%」という結果が出ていることから迷信と言えそうです。
細かく日足で分析してみると更に信憑性の高いデーター抽出ができますが「ビットコインが上がりやすい時間」や「曜日別ボラティリティ」等で総合判断すると良いかと思います。
この様に、仮想通貨ビットコインもアノマリーが無意識的・もしくは必然的に引き起こされている可能性もあります。
相場は難しく考えるといくらでも難しく出来るものです。
相場は引き算で考えて、よく動く時間帯(NY市場・東京市場・ロンドン市場)やチャート形状・優先する時間軸や取引する時間帯など最小の労力で利益の最大化を図れる環境を作ることを意識してみましょう。
どんな仕事も3年程度の時間を経て一人前になると言われていますが、相場においても同様のことが言えます。
しかしほぼ未経験にも関わらず「俺は絶対間違っていない!」「私の考えは絶対正しい!」
などの空想により損失を出すユーザーが圧倒的に多いため、大前提としてセオリー通りに立ち回ることが出来る知識を付けて行くことをおすすめします。
ビットコイン半減期に起因したアノマリー相場をStock To Flowから検証
半減期 | 日程 | ブロック | マイニング報酬 | 期間中のマイニング量 | マイニング(%) |
BTC誕生 | 2009年1月3日 | 0 | 50 | 10,500,000 | 50 |
半減期 1回目 | 2012年11月28日 | 210,000 | 25 | 5,250,000 | 75 |
半減期 2回目 | 2016年7月9日 | 420,000 | 12.5 | 2,625,000 | 87.5 |
半減期 3回目 | 2020年5月11日 | 630,000 | 6.25 | 1,312,500 | 93.75 |
半減期 4回目 | 2024年5月予想 | 840,000 | 3.125 | 656,250 | 96.875 |
半減期 5回目 | 2028年予想 | 1,050,000 | 1.5625 | 328,125 | 98.4375 |
半減期 6回目 | 2032年予想 | 1,260,000 | 0.78125 | 164,062 | 99.21875 |
「ビットコイン半減期」は上記にもまとめている通り、半減期毎にマイニング報酬から採掘量まで半分になっていく事で希少性を高める仕組みを持っています。
ビットコイン半減期後から徐々にBTC価格が上昇する傾向がある点もアノマリー現象と言えるのかもしれません。(理論的には希少性が増す仕組みにはなっていますが。)
上記は、ビットコイン価格予想のために用いられるStock To Flowモデル「備蓄量(stock)・新規供給量(flow)」です。
現在価格(2021年10月現在)と比較すると約400万円ほど乖離が見られますが、半減期のタイミングである程度乖離が無くなる傾向があります。
「Stock To Flow」はあくまでも予想価格であり実際の価格とは異なります。しかし、収束拡散しながら一定の価格水準となるであろうと仮定されている点もアノマリー現象と言えるのかもしれません。
ビットコインアノマリー|SNS等のネット上の口コミ評判
【要確認】ビットコイン、高値更新⚡
米国株など相場全体が低迷する中、ビットコインが反対に上昇しております。
またビットコインは$50,000(550万円)を明確に超えると、ダウ理論的にも上昇トレンドです。
アノマリー的にも上昇傾向の10月は本当に期待ですね。
1BTC=546万円#Bitcoin #BTC pic.twitter.com/5iGRrOecFT
— Foxx🦊ビットコイン投資家 (@BitcoinTech5) October 5, 2021
「XRPの高騰は死兆星なのか?検証してみた」
ってやつ昔やったような気がするんですが、探しても出てこず、しかも結果を思い出せないので実はやってなかったのかもしれません。
誰か調べてみてください。これも一種のアノマリーだと思います。— BBB ∣ BBB (@project_bbb) October 9, 2021
仮想通貨ビットコインアノマリー分析|まとめ
今回は、主にレガシー銘柄において用いられる分析手法でもある「アノマリー現象を活かしたビットコインFXで勝つための経験則からの規則性のある値動き」についてお伝えしてきました。
ビットコイン投資は、AIやアルゴリズムによるシステムトレードを行っているトレーダーも多く規則性ある値動きが見受けられる場面が多々あります。
ある程度信ぴょう性のある現象から規則性とは思えない現象まで数多く存在しています。しかし、過去の値動きに対する値動きとなると一定数意識されていることから一見の知識として意義はあると思っています。
テクニカル派・ファンダメンタルズ派などそれぞれの良い面を活かしてご自身の資産運用に役立てられる知識として活用してくださいね♪
「アノマリー投資とは?仮想通貨ビットコインFXで活かす季節性相場現象を検証!」の再チェックはこちら♪
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アノマリー投資における書籍で全てのマーケット参加者に向けて記されているのが「アノマリー投資 市場サイクルは永遠なり」です。
理論化が困難だけど規則性のある「大統領選の翌年は相場が弱い」や「戦争が金融市場に与える影響」「住宅の販売件数」等にも記載されており相場と対峙する投資家にとっての必要知識とも言える内容が凝縮されています。
自分自身がアノマリーを主軸したトレードをするかどうかは別として、一定数の投資家が季節性のアノマリーを意識しているのなら無視できない知識でもあるため参考になりますよ♪
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凄くシンプルな内容ですが、資金をコツコツ積み上げていく感覚を養っていく事ができる内容も含めてお伝えしてきます。
過酷な相場世界で、不利なトレードを減らし勝率の高い取引のみを繰り返すことができるキッカケにして下さい♪