日本でも暗号資産の交換業者登録をしているFTXの親会社でもあるFTX Trading Limited社の破綻のニュースが報じられ仮想通貨におけるリーマンショックとも言われる影響が懸念されています。
今回は「事件の発端ともいわれているFTXの創業者でもあるサム・バンクマン・フリード氏が顧客産を使って関連企業への融資として使い込んだことが原因と言われている内容について時系列で深掘ってみていきたい」と思います。
FTX破綻についてまだ詳細な理由や原因を確認できていない場合は、今後の動向の参考に確認してみてくださいね♪
もくじ
FTXと姉妹会社Alamedaの破綻はなぜ起こったのか?理由や原因まとめ
FTXと姉妹会社のAlameda Research(アラメダ・リサーチ)が破綻という窮地に陥ってしまった経緯についてまずは確認しておきましょう。
- Alameda破錠事件騒動1幕(2021年7月)BinanceがFTXへの初期投資からの撤退
世界最大手取引所のバイナンスが初期投資していたFTTトークン21億ドル相当の権利を競合他社に売却
一般的な見解では、初期投資を回収した動きに見られます。しかし、実情としてはバイナンスCEOのCZ氏とFTXの前CEOバンクマンフリード氏との見解の相違による不和による売却と噂されています。
FTTトークンの供給量の86%がFTXとAlamedaのウォレットにあり、市場ではほとんど流通していない状態で価格操作が行える状態を示していた。
- Alameda破錠事件騒動2幕(2021.9月)16億ドル相当のFTTトークンがFTXとAlamedaで交換し再投資
融資返済のためにFTTトークンを再投資しレバレッジが高まる
オンチェーンデーターにより40億ドル相当のFTTトークンがAlamedaからFTXに移動し再投資することでレバレッジが高まる結果になった。
- Alameda破錠事件騒動3幕(2022.6月)LUNAの崩壊
TerraUSD崩壊による関連銘柄のLUNAの大暴落
アルゴリズム型の米ドル連動のステーブルコインのTerraUSDが崩壊し、連鎖的に関連銘柄となるLUNA(当時時価総額上位銘柄)が99%を超える大暴落を引き起こす。
https://www.bulimbaoztag.com/luna-cryptocurrency-exchange/#LunaTerra-3
- Alameda破錠事件騒動4幕(2022.11.2)Alameda Researchの貸借対照表(バランスシート)はFTTが主な構成と発覚
世界最大手取引所の一角のFTXの独自トークンFTTがAlamedaの主要な資産であるとCoinDeskによって報じられる
FTX創業者のサム・バンクマン・フリード氏の主要な会社はFTXとAlameda Researchの2社です。
FTXは取引所であり、AlamedaはFTTトークンが主要な資産であるとしたなら両者は流動性の低いトークンに依存し両社共に財政的に高いリスクに晒されていることが発覚。
- Alameda破錠事件騒動5幕(2022.11.7)バイナンスCEO CZ氏が20億ドル相当のFTTトークンを清算するとのコメントがTwitterにて公開CZ氏は市場への影響を最小に留めることを念頭にFTTを売却する意向を示すも90%を超える暴落を引き起こす
As part of Binance’s exit from FTX equity last year, Binance received roughly $2.1 billion USD equivalent in cash (BUSD and FTT). Due to recent revelations that have came to light, we have decided to liquidate any remaining FTT on our books. 1/4
— CZ 🔶 Binance (@cz_binance) November 6, 2022 - Alameda破錠事件騒動6幕(2022.11.8)利用顧客が自身の暗号資産の安全性懸念にて出金要求が殺到し依頼停滞
FTTトークンの暴落と歩調を合わせて信頼性欠如のため利用者からの出金要請が相次ぐ
Alamedaの財務諸表からFTT価格変動の影響が、FTXもAlamedaも経営状況に直結することが分かっていることから破産警戒により支払不能に陥る前に出金要求が殺到する。
- Alameda破錠事件騒動7幕(2022.11.8)FTX取引所が正式に暗号資産の引き出しを一時停止措置を行う
投資家による出金依頼の殺到による対処困難による出金一時停止処置が公表される
FTX取引所のデフォルトが現実味を帯びてきたことで資産回収のための出金依頼が殺到するも出金停止が公表され、多くの投資家からの波紋が広がっている。
- Alameda破錠事件騒動8幕(2022.11.10)バイナンスによるFTX買収断念を発表
負債総額への難色と顧客資産乱用による米規制当局捜査開始報道によりFTX買収を断念する
バイナンスがFTXの買収に前向きに取り組んでいましたが、顧客資産の乱用や負債総額の多さに懸念を示し買収を断念する旨の発表がありました。
また、当日11月10日時点でFTXのコンプライアンスチームや法務チームの大半が退職している旨が報じられ顧客資産の取り扱い手法に付いて捜査当局から調査が行われている模様。
また、FTX Japanも資金掲載に関する法律にもド好き行政処分が発表される。
- (2022.11.12)FTXを含む関連企業が連邦破産法の適用申請
FTX取引所は米連邦破産法第11条の適用を申請
FTXによる破産申請により、各国で取得していた各種ライセンスが停止しFTXウォレットから約4億ドルの資産が移動していることからハッキングの疑惑も浮上している。
FTXの債権者は約100万人と言われており、FTXの関係企業は約130社あまりも破産を申し立てしていると言われています。実質的に連鎖倒産はこれからが正念場となりそうです。
Multiple former FTX employees confirmed to me they do not recognize these transfers for ~$383m https://t.co/YcqT0jrqIQ
— ZachXBT (@zachxbt) November 12, 2022 - (現在)マイニング企業も含めた連鎖破産が懸念されている
実質的に一時的であれ暗号資産市場の冬の到来
現状のマーケットも下落相場が継続しており、上昇相場までの冬の時期がいつまで続くのか懸念されていますが、ブロックチェーンの本質的な価値に変わりはないため本格的な買い場がこれから訪れることが想定されます。
FTX破綻を巡り広告塔責任として大坂なおみ・大谷翔平選手が提訴
FTX破綻に伴い、広告塔として宣伝に関わった有名人にも賠償責任があるとしてFTXのアンバサダーを務めたテニス界の大坂なおみ選手とメジャーリーグの大谷翔平選手らが損害を受けた投資家らから損害賠償の提訴が行われています。
アンバサダー契約に基づき広告塔として活動していたというだけではありますが、著名人ということもあり賠償額は明らかにされていませんが提訴されています。
判断は裁判所が行うことになるため、判決を待つしかないでしょう。
FTXに預けている資産はどうなる?
FTXに預けられている顧客は約100万人の上回ると言われており、資産コールドウォレットに保管されていると言われていますが真相は分かりません。
現状の報道によると、顧客資産の引き出しにおいて約80億ドルの資金不足に陥っていると言われており実質払い戻しは難しいだろうと思われます。
実質FTTトークンも価値はなく、等価交換できる資産がどれだけあるかは不明で残された資産を債権者で分けるのが一般的なパターンと言えるでしょう。
今後の動向のチェックポイント
今後は、各国の暗号資産に対する規制強化により健全に運営されている取引所へも捜査のメスが入る可能性もあり、良くも悪くも成熟したマーケットになるための成長期間となることでしょう。
日本でも法整備が急務となることが予想されますが、ブロックチェーンの本質的な価値が低下するわけではないため大口投資家による買い漁りのタイミングになりそうです。
個人投資家の生きる道は、大口投資家と同じ行動をすることであり短期目線ではなく長期目線で現物資産を買い増ししていくことをおすすめします。
また、先物取引などの証拠金取引も適切なレバレッジのもと資産運用するようにしましょう。
FTX破綻の原因と理由まとめ
今回は、大手暗号資産取引所のFTX破綻の原因や理由について時系列にて情報をまとめてお伝えしてきました。
FTXは日本金融庁にも登録されている取引所でもあるため日本人投資家も安心して利用できる取引所の一角でもあり難色を示している投資家も多く存在しています。
現状、保有している暗号資産のすべてをFTXに保管しており出金できていないユーザーも多く存在しており今後の破産申請の動向にも注目されています。
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